- eBayやEtsyなどの海外向けのECサイトを利用する際に必要な英語のレベルは?
- 海外向けのECサイトを構築する際の英語に必要なレベルは?
- 海外向けのECサイトを運用できるようになるための英語トレーニング方法が知りたい
このような疑問に対し、現在では3つの海外向けECサイト(以下海外通販とします)を運営し、一日何通もの英文メッセージをセラーとやり取りしつつ、出品やトラブル対応もすべて英語で対応している筆者が以下をご紹介します。
この記事で分かること
- 海外通販を利用する際に必要な英語のレベル
- 海外通販サイトを構築する際の英語に必要なレベル
- 海外通販サイトを構築するためのおすすめ対応法3選
- 英語を学ぶことによる意外なメリット
筆者のスペック
高校時代に英語はほぼ赤点、大学受験は参考書と赤本の暗記でなんとか乗り切った感じで、英語にはずっと苦手意識がありました。現在の仕事(海外通販サイト運営)をやるまでは、どこにでもいる普通の英語に関わりのないおっさんでした。
そして、筆者の英語力は、海外通販サイトを運営する今でもかなりのミジンコレベルです。なのですが、特に問題なく海外通販サイトを運用できていますのでご参考になれば幸いです。
海外通販サイトを利用する際に必要な英語のレベル
筆者の経験では、いわゆる中学で学んだ英単語数と文法を把握していれば、特に問題なく対応できます。というか、翻訳サイトを使えば、英語の単語、文法の知識すらいりません。例として、買い手の視点で英語を使う場面を分解してみます。
海外通販をバイヤー(買い手)として利用する場合に英語が出てくる場面
- 場面その1 商品画面(商品の説明、発送方法)をみる
- 場面その2 ショップについて(ショップの詳細、口コミ)確認する
- 場面その3 商品購入時の案内メッセージ
- 場面その4 トラブル発生時のメッセージ
場面その1 商品画面(商品の説明、発送方法)をみる
筆者が運営するEtsyのショップを例にご紹介します。もちろんeBayやほかの海外通販サイトでも同じ手順で対応が可能です。まず、商品画面を開き、商品説明部分をコピーします。
次に、Google翻訳を開き、左側のウィンドウにコピーした英文を貼り付けます。すると、自動で右側のウィンドウに日本語訳が表示されます。
あとは、自分が必要とする情報の記載(コンディションや発送方法)を読めばOKです。画像は「同梱品(付属品)」を確認している例です。
場面その2 ショップについて(ショップの詳細、口コミ)確認する
ショップの口コミについても同様に、読みたい英文をコピーして、Google翻訳に張り付けて確認しましょう。例えば画像の部分の口コミの詳細を翻訳するとした場合、読みたい部分をコピーします。
次に、Google翻訳に張り付けて翻訳し、日本語を確認します。このように、知りたい部分をコピーし、Google翻訳にはりつければ、特に問題なく内容が確認できます。
場面その3 商品購入時の案内メッセージ
筆者の運営するショップでは、購入時にお客様に以下のようなメッセージを送付しています。おそらくどこのショップも似たようなメッセージを送ると思われます。
【英文例】
Thank you very much for your purchase and prompt payment.
Your payment has been confirmed.
Your item will send out tomorrow from our warehouse.
I would like to register with the system as soon as I know the tracking number.
Thank you for your patience.
【日本語訳】
ご購入ならびに、そうそうにお支払いいただきありがとうございます。
お支払いを確認させていただきました。
商品は明日倉庫より発送予定です。
追跡番号が分かり次第、システムに入力させていただきます。
お待ちいただきありがとうございます。
内容としては、購入のお礼と、発送予定、追跡番号が分かり次第方向する、などを記すショップが多いです。細かく内容を確認したい場合は、Google翻訳を利用しましょう。
場面その4 トラブル発生時のメッセージ
トラブルはそう頻発するものではありませんが、起きるときにはおきます。以下の記事でトラブル対応時のメッセージ事例をまとめましたのでご参考にしてみてください。
>> Etsyで商品未着などのトラブル発生時の対処方法(英語例文付)
以上のように、すべて文章のやりとりですので、じっくり時間をかけて翻訳サイトを有効活用することで、特に問題なくセラー(ショップ)商品の内容やセラーからのメッセージ内容を把握することが可能です。
海外通販サイトを構築・運用する際の英語に必要なレベル
この項目で扱うトピックは
- ★サイト構築★
- リサーチ
- 仕入れ
- 検品・クリーニング
- 商品撮影
- 出品
- 販売
- 梱包・発送
- アフターフォロー
- Feedback
筆者の経験では、バイヤー(買い手)として利用する場合と同様、中学英語に出てくる単語と文法の範囲で、対応が可能です。ただし、バイヤー(書い手)として利用するよりも、英語の使用頻度が増えます。
理由は、eBayやEtsyのシステムが英語なので、出品したり、取り下げたり、運営に問い合わせしたりする場合も、英語を利用するからです。さらに、出品していると、頻繁にお客様から問い合わせが入りますので、必然的に英文メッセージの作成頻度が増えます。
以下に、セラー(売り手)の視点で英語を使う場面を分解してみます。
海外通販をセラー(売り手)として利用する場合に英語が出てくる場面
- 場面その1 セラーアカウントを作成し、出品を可能にするまでの一連と登録
- 場面その2 出品作業
- 場面その3 バイヤーからの問い合わせ
- 場面その4 トラブル対応
- 場面その5 テンプレート化していない対応
場面その1 セラーアカウントを作成し、出品を可能にするまでの一連と登録
上記に関しては手順があるので、それにしたがって登録などを進めれば特に問題なく対応が可能です。以下のEtsy公式ページに開店時の対応手順が記載されていますので、ご紹介します。
>> Etsy ショップの開店
場面その2 出品作業
出品作業については、出品例文をテンプレート化しておけば、特に問題がありません。ご参考として、以下の記事で筆者が利用する出品例文を記載しましたので、ご参考にしていただければ幸いです。
>> 秘密にしておきたい!eBayでFeedbackを爆速で集めるための手順5つ!
場面その3 バイヤーからの問い合わせ
場面に応じで回答をテンプレート化しておけば問題がありません。以下の記事でトラブル対応時のメッセージ事例をまとめましたのでご参考にしてみてください。
>> Etsyで商品未着などのトラブル発生時の対処方法(英語例文付)
場面その4 トラブル対応
トラブルに関しては、場面に応じで回答をテンプレート化しておけば問題がありません。以下の記事でトラブル対応時のメッセージ事例をまとめましたのでご参考にしてみてください。
>> Etsyで商品未着などのトラブル発生時の対処方法(英語例文付)
場面その5 テンプレート化していない対応
自分がテンプレート化していない、新たな対応が発生する場合もよくあります。こういった対応が発生したら、次回以降使えるように、テンプレート化しておくと便利です。
以下に、筆者がテンプレート化していない新規の対応が発生した場合に、英文を作成する際の手順をご紹介します。
- 手順1 何が起きているのか整理する
- 手順2 キーワードを絞って例文をGoogle検索する
- 手順3 例文があれば、使いまわす
- 手順4 例文がなければ、いったん日本語で文章を書いて、それをGoogle翻訳する
- 手順5 英文メッセージを送信する
手順1 書きたい内容を整理する
例として「商品をお気に入りに追加してくれたバイヤーに個別のオファーを送りたい」場合の例文を探してましょう。
背景としては、商品をお気に入り登録してくれたということは、商品に興味を持ってくれた(いずれ商品が欲しいなど)ということなので、そのような見込みのお客様に対して、値引きや送料優遇のオファーをして、お客様の背中を押すことで、購入確率が高まるための対応です。
手順2 キーワードを2~3個にしぼって例文をGoogle検索する
しぼったキーワードの間に空白をいれつつ、「SAATS 例文 個別 オファー」でGoogle検索します。
※キーワードの先頭に「SAATS(サッツ)」と入れました。SAATS(サッツ)は非常に英語が堪能なeBay公式コンサルタントの方が運営するサイトです。おそらく、日本でトップクラスに海外通販向け英語例文が充実しているサイトですので、検索ワードにいれることをおススメします。
なお、[site:]コマンドを使うと、検索するドメインを絞ることが可能ですが、今回はそれを使用しません。理由はSAATSのサイトが複数存在するためです。
手順3 検索してみて、例文があれば使いまわす
今回は以下の例文がみつかりましたので、それを利用させていただきます。
Thank you for adding my item to your watch lists.
As a token of appreciation, I would like to send you
a private offer to you and hopefully, you will take
my offer.
If you have a question, please let me know.日本語訳)
私の商品をウオッチリストに入れていただき、
ありがとうございます。
感謝の気持ちとして、あなたに個別に
オファーを送りたいと思います。私の
オファーを受け入れていただければ幸いです。
もし質問がありましたら、ご連絡ください。
手順4 例文がなければ、いったん日本語で文章を書いて、それをGoogle翻訳する
例文がGoogle検索で見つからなかった場合を想定して、自分で新規に英文を作成する手順もご紹介しておきます。以下が手順です。
- 手順4-(1) 日本語でいったん例文を作成する
- 手順4-(2) Google翻訳で英文に翻訳
- 手順4-(3) 手直しする
- 手順4-(4) 再度Google翻訳で翻訳し、チェック
手順4-(1) 日本語でいったん例文を作成する
【日本語でいったん作成した例文】
ウォッチリストに登録してくれてありがとう。
もしよければ、個別にオファーをおくります。
あなたのお返事をおまちしています。
※コツとして、シンプルな英文を作るため、丁寧語を入れずに日本語の例文をつくります。
手順4-(2) Google翻訳で英文に翻訳
手順4-(1)で作成した例文を、Google翻訳に張り付け、いったん英文に翻訳します。
【Google翻訳で翻訳された英文】
Thank you for registering on the watchlist.
If you like, I will send you an individual offer.
I am waiting for your reply.
手順4-(3) 手直しする
手順4-(2)で作成した英文のまま、お客様に送付してもよいのですが、より自然な英文にするため、手直しします。
【手直しの箇所】
- “register:登録する”は表現が硬い気がするので、”add:加える”に変更
- ” If you like, ” は ” If you OK, ” のほうが伝わりやすいので変更
- “I will send you an individual offer “ は表現を丁寧に” I would like to “に変更
※英文の手直しについては、筆者の経験則で変更しています。もし、本記事をご覧になって、文法的な誤りや「こっちの表現ほうがベター」といったご意見がありましたら、大変お手数ですが、Twitterまでメッセージいただけると幸いです。
手順4-(4) 再度Google翻訳で翻訳し、チェック
【手直しした英文】
Thank you for adding on the watchlist.
If you OK, I would like to send you an individual offer.
I am looking forward to hearing from your reply.
手直しした英文を再度Gloogle翻訳に投入し、日本語訳も確認します。問題なければ、新規英文作成完了です。
手順5 英文メッセージを送信する
手順4-(4) で英文が問題ないことを確認しましたので、お客様にメッセージを送付します。
どうしても英語アレルギーがひどい場合の対応法
もし、どうしても英語アレルギーがひどく、英語をみるのも嫌だが、海外通販してみたい場合は、翻訳を外注さんにお願いしたり、翻訳サービス付きの輸出コミュニティに入って対応することも可能です。
現在は、対応方法がいろいろとありますので、状況に応じて使い分けつつ、楽しく海外通販サイト運営を楽しみましょう。
海外通販サイトを構築・運用できるようになるためのトレーニング方法3選
- その1 英文に慣れる
- その2 英文をテンプレート化しておく
- その3 1日30分~1時間 英語のトレーニングをする
その1 英文に慣れる
トレーニングというより、仕事として運営していれば、ある程度慣れてきますというお話です。ちなみに海外通販サイトを運営したいのであれば、順番に気を付けましょう。
おススメの順番:サイトをスタートさせてからやりながら英語のトレーニングをする
おススメしない順番:英語のトレーニングをしてから海外通販サイトを運営する
サイトをスタートしてから、英語のトレーニングするという順番をおススメする理由は、筆者の経験測上、アウトプットありきでインプットしたほうが、覚えが早かったからです。
もし海外通販サイトの構築に興味があるなら、明日にでもEtsy(eBayでもいいです)に登録して販売をスタートさせましょう。英語に慣れてない問題は、実際に使っていくうちに徐々に解決されていきます。
なお、注意点として、ヤフオクやメルカリなど、日本のフリマアプリなどで売買をしたことがない場合は、自宅の不要品を売ってみるなどして、販売に慣れておくことをおススメします。
その2 英文をテンプレート化しておく
お客様のメッセージ、自分のメッセージはどんどんテンプレート化して、再利用が可能にしておきましょう。こうすることで、次回以降の英文メッセージ作成時間を短縮でき、全体で作業が効率化できます。
その3 1日30分~1時間 英語のトレーニングをする
毎日少しずつでもトレーニングをしておくと、トラブル時のメッセージ作成スピードがアップし、対応スピードがあがったり、お客様とコミュニケーションが深まり、リピートにつながったりと、いろいろとメリットが多いです。
筆者はTOEICの点数などはアップさせる必要はないのですが、スムーズに海外通販サイトを運営するための最低限度の英語力を維持するために、毎日のルーチンとして英語のトレーニングをしています。
筆者が英語のトレーニングに使用している書籍
>> おかわり!どんどん話すための瞬間英作文トレーニング(CD BOOK)
英語を学ぶことによる意外なメリット
最後に、海外通販サイトを構築・運用する際に、英語をトレーニングしておくことによるメリットをご紹介します。
記事の前半で触れたように、海外通販サイトの構築・運営自体は翻訳サイトや外注さん、各種サービスを利用することにより、それほど積極的に英語をトレーニングしなくても対応が可能です。
ですが、英語をトレーニングしておくと、意外なメリットがあるんです。それは、以外と着目されていないのですが、英語アレルギーをなくしておけば、まだ日本に出回っていない情報に英語でリーチできることです。
一つ例をご紹介します。
筆者は日本ではあまり着目されていないソフト(ECサイト間の在庫を自動同期するソフト)を有効に利用することで、商品撮影、梱包、発送以降をほぼすべて自動化することで、一人で売り上げを伸ばすことができました。
しかし、このソフトに関する情報が実は日本語ではほとんどないのです。Googleで日本語のみと英語で検索した場合の結果を比較してみましょう。
「multi channel ebay」というキーワードで日本語のみと全言語で検索した場合は、実に200倍以上の情報量の差があります。しかも、日本語での検索結果を確認したところ、実用的な内容はほぼありませんでした。
日本語のみの場合の検索結果 約8万4千件
全言語での検索結果 約1850万件
※筆者がどのようなソフトを使っているかご興味があれば、以下の内容でTwitterよりダイレクトメッセージをいただければ幸いです。
Twitterへのメッセージ内容
- 筆者のTwitterはこちら
- この記事のURL https://harusite.net/016/
- ソフト名希望
このように、英語で情報収集が可能になれば、日本よりも情報が早く手に入ります。つまり、日本のライバルセラーより、半歩先に行くことができます。ぜひ1日数分でもいいので、英語のトレーニングをご検討してみてはいかがでしょうか。
>> おかわり!どんどん話すための瞬間英作文トレーニング(CD BOOK)
まとめ
本記事では、以下についてご紹介しました。
- 海外通販を利用する際に必要な英語のレベル
- 海外通販サイトを構築する際の英語に必要なレベル
- 海外通販サイトを構築するためのおすすめ対応法3選
- 英語を学ぶことによる意外なメリット
海外通販サイトは英語が苦手でも翻訳ソフトを利用して十分楽しめますし、海外通販サイトの構築・運用だって特に問題なくできます。さらに、英語を少しトレーニングすれば、いろいろとメリットもあります。
筆者のように英語が苦手であっても、大丈夫でしたので、この記事をご参考にしていただき、海外通販サイト利用時、または、サイト構築時のお役にたてていただければ幸いです。